美容と理容


数名の男性のお客様に質問された旬な問題(?)について触れます。

最近になって問題になった、男性が美容室でカットのみの施術を受けると違法行為になる問題。(下のリンク記事を参照にして下さい。)

 

要約すると、美容室に男性客が流れてるのが気に食わないどこかの理容団体か何者かが古い法律引っ張りだしてイチャモン付けてると言ったとこでしょうか。

よくお客様にも質問される理容と美容の違い。分かり易く言うと、免許も違えば事業所としての登録も別です。技術面で言うと我々美容師は直刃の刃物を人体に当てることが出来ませんが理容師は可能なので、いつの時代も顔そりは理容室の特権です。共通して言えるのはどちらの免許も性別関係なく人間の髪を切ることが出来ると言うこと。

 

結局、そのくだらない法律のルールは強化されずに撤廃されたみたいなのでどうでも良いですが ↓↓

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150618-00050092-yom-soci&pos=3

もしその法律のルールが強化されてたら困るのは我々美容師と男性客だけではなく、一定数の理容師も職を失ってしまう事になると思います。

なぜなら、かなりの数の理容師が、美容免許を持たずにヘアスタイリストとして女性の髪を切っているからです。一般の方は御存知ないと思いますが。

彼らの言い分はいつも「法には触れていない」「客に聴かれないから理容師とは言ってない」です。

その通り。ただ、美容所として登録してある場所で理容師がカットするのはアウトでしょうし、何よりお客さんは美容師だと信じきっているでしょうけど。

一定数の理容師とは彼らのことです。昔のルールを強化し美容師が男性のカットが出来なくなると言う事は、もちろん法律ですから公平を期する為に理容師にも女性のカットの制約が増えるか、美容サイドから何らかのアクションが起こるでしょう。

 

そもそも、美容師より理容師がメンズスタイルを上手に作ってれば男性は美容室に行かないし、仕事に真摯に向かい技術の高い理容師さんの元には今日もたくさんのお客様が来店していることでしょう。

一部の、理容業も美容業も中途半端に行ってる人たちのせいで美容界でも理容師のイメージダウンになっています。実際、美容師の中には「理容あがりは仕事が雑」「美容師は理容の仕事も出来るけど、理容師に美容の仕事は出来ない」と言う人も少なくありません。

 

美容師でも理容師でもどんな業界でも、仕事に真摯に向かう人も居ればそうで無い人も居るので一概には言えませんが、個人的には二つの国家資格を上手く一つに統合する方法を、ヘアカットのみで美容室を楽しんでいた偉いおじさま達に考えてもらいたいです。

そうすれば、業界全体の向上にも繋がると思うのですが。

 

僕は個人的にどこか床屋さんに憧れている部分があるのでそう願ってます。本当は床屋さんってすごく繊細でファッショナブルでスマートな仕事なんですけどね。