先日発行されたタブロイド紙「20do」に揺れる20代の対談相手としてご掲載頂きました。
紙面では触れていませんが、実は彼は僕がきっかけで美容師を志すことになり、現在美容師アシスタントの身です。
高校生の頃から僕が髪を切っていました。
親御さんの反対を押し切り、大学を辞め美容学校に入り直しました。
世間一般的に考えると僕が雇って育てるのが筋かもしれませんが、僕は敢えて一緒に働かないと言う形態を選びました。
理由は、彼に生命力の強い美容師になって欲しかったからです。
僕が雇ってこのRedbedheadと言う檻の中しか知らずに育って、この檻の中で羽ばたけたとしても、大自然に放たれた時に羽ばたけないと何の意味もありません。
僕としても無知な若者を染め上げるような、旧式で教育と言う鎧をまとった洗脳的育て方はしたく無かったので彼を外に出る様に促しました。
今は徹底的に視野を広げ、
そして色んな場所で色んな人達と色んな経験をした彼に、やっぱこの人面白いと思ってもらえる様な人間である為の、自分への課題でもあります。
僕を目標でなく通過点として捉えて欲しかったし、僕の手中で育った人間は僕にとっても刺激不足です。
きっと彼の親御さんは僕を恨んでるかもしれません。多分恨んでると思います。
彼が僕と出会わなければ、彼はきっと今頃には親御さんの勧めの通り四大を出て一般企業に就職してたでしょう。
ただ彼は大学はろくに行かずに退学しましたが、自分で調べて願書を取りに行った学校は、ほぼ無遅刻無欠席で卒業しました。
そして今日も下積みに耐えてます。
10年後でも20年後でも、彼が美容師として輝いてる姿を親御さんが見た時に、「彼の選んだ道が正しかった」と思ってもらう事、思わせる事が僕の責任であり使命だと思っています。
これが自分なりの人材育成です。